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木の家とあらわし工法。

これまで木の家は、あまりに身近であるためか注目されることは少なかったように思います。しかし最近では、木の家あるいは建築素材としての木が人に与える影響の研究の成果が次々と発表されるようになりました。

当事務所でも取り上げた代表的なものを下記に示しておきます。
・桧の無垢の床板は人をリラックスさせる。
https://n-shingo.net/article/21683/
・杉の無垢板の内装材には湿度調節機能がある。
https://n-shingo.net/article/21644/
・木の香りは心と体をリラックスさせる。
https://n-shingo.net/article/17617/
・内装の木質化は知的生産性を向上させる。
https://n-shingo.net/article/17611/
・木の家はダニの活動を抑制する。
https://n-shingo.net/article/17638/
・木の香りで免疫力はアップする。・・・などなど。
https://n-shingo.net/article/17591/

ところで、ここに取り上げたテーマには共通の条件があります。それは、人の目に見えるように、あるいは人に触れられるように、または木の香りが感じられるように木を使えば・・・ということです。つまり、たとえ木の家といえども、木の家の良いところは室内にあらわしで木を使わなければ充分に享受できない・・・というわけです。

現在でも多くの戸建て住宅は木造です。しかし、屋内にあらわしで木を使っている住宅はまれで、折角木を使っていても壁や天井の中に封じ込め、ビニールクロスなどで仕上げてしまうことがほとんどで、木など全く見えていない住宅が主流です。これでは木という建築材料の特性を充分に理解して生かし、快適な暮らしに役立てているとは言えません。

木の家は木の家らしく素材感豊かに仕上げて、木が私たちに与えてくれる恩恵を大いに享受できる住まいを考えたいものです。