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すさみの家 屋根を葺く
梅雨の晴れ間に大屋根が葺けました。と言っても、最上部の換気棟や軒先、鼻隠し廻り、薪ストーブの煙突囲いなどの仕舞はまだ出来ていません。
屋根葺き材はコロニアルからガルバリウム鋼板に替えました。これを縦ハゼに葺きます。屋根の葺き方にも横葺き、暖葺き、平葺き、瓦棒葺き・・・と、用途と得たい雰囲気に合わせていろいろあります。縦ハゼ葺きは最も簡素で雨仕舞が良くて経済的な葺き方。ただし、見る方によっては、少しそっけなく感じるかもしれません。
屋根には断熱層と通気層をしっかりと設けたので、これまでの屋根よりはずいぶんとお日さまや外気の影響を受けにくくなるはずです。ちなみに、改装前の建物では屋根には一切の断熱材が入っていませんでした。もちろん天井裏にも。
外壁のALCには通気層がないので、屋根面の通気層は屋根専用。給気口は屋根の一番下の鼻隠しの部分から。ちなみに、雨風の影響をもろに受け、劣化が激しい鼻隠しや破風板は、今回全て板金にて覆ってしまうつもりです。
屋根面に付いている煙突囲いからも分かるように、この建物には薪ストーブが据わります。煙突囲いを室内から見ればこんな様子。天井は屋根面にそって勾配に仕上がっていきますが、室内には筒は見えてきません。最終的には天井面にそって切りそろえられ、この穴を煙突が通った後には鉄板できれいに蓋されて見えなくなります。もちろん煙突囲いの内側は最終的に防火材料で仕上げます。
薪ストーブの燃焼は煙突の長さに大きく影響を受けます。最低でも4.5メートルほどは欲しいところ。しかし、平屋や最上階の部屋につけると煙突長さを充分に取ることは、そのつもりで最初から気に留めていないと難しい。今回もうっかりしていて、煙突囲いが思ったより低くなっていたので、50センチほど足してもらうことになりました。
最初の写真の、屋根の上で一部木の色になっている部分がそのヶ所です。煙突囲いをできるだけ高くしてもらったので、それに合わせて煙突もできるだけ高く伸ばしてもらいます。