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読みもの
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東京ラブストーリー。

東京ラブストーリーはもう30年以上も前に放映された柴門ふみ原作のドラマです。当時はトレンディードラマ真っ盛りで、このドラマも猛威(?)をふるい、若い者で知らない者はいないほどの人気でした。それを今回、例のサブプライムで一気に観ました・・・いやあ面白かった。
主人公の4人は、当時は新人でも今は大御所の大俳優。写真に写っているのはご存じ織田裕二と鈴木保奈美、もう一つのカップルが江口洋介と有森也実。この方々を中心に繰り広げられる大恋愛物語。改めて観ると・・・みんなどうにも成長途中で中途半端でもどかしくてやりきれない。特に締めくくり方がきれいごとと現実主義がごっちゃになって煮え切らない・・・でも一生懸命。だから、悶々としながらも夢中で見ました。結局、やはり面白い。

次、何観ようかな・・・と探していて見つけたのが約30年ぶりに復活したリメイク版の東京ラブストーリー。こちらも大筋はもちろんほぼ同じ、ただし人間描写や細部の造り込みが繊細で、オリジナルよりリアリティーを持って観ることができます。何事もきれいごとで済ましてしまうことはなく、なぜそうしなければならなかったのかが伝わってくる。特に東京ラブストーリーの「東京」の部分を象徴する赤名リカ(オリジナルでは鈴木保奈美、新作では石橋静河)の生きざまにすっきりと合点がいきます。
こんなに偉大な原作や、大人気を誇ったオリジナルドラマのリメイクは大変だったろうに、新作の製作者の力量が優れるのか役者の熱演が生きるのか、はたまた観ている私が若かった頃の熱量を無意識に懐かしがっているのか・・・とにかく見事に出来上がっていました。拍手を送りたい気分です。