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品物選びが難しい。

用途や得たい雰囲気・使い勝手に合わせて、色々な部位の色々な品物を選ぶのは設計の大事な仕事で、楽しみなところでもあります。しかし、こいつが難しい。特に無垢の木選びは悩みが多い。
これまで使ってきた中国地方の赤松板(柾目・源平・節無し)が無くなってしまったので、新しいのを探しています。色味が良く目込みで価格的にも使いやすい良い床板だったので、とても重宝していたのです。しかし、なんせ天然物なので、在庫が尽きれば同じものは有りません。
新しい候補として、何社かから見本を取り寄せました。左は中国地方の赤松板、板目の節無しの品物。真ん中は信州の赤松、柾目で節無しの品物。右の板は同じ信州の赤松でも板目に木取りした節有りの品物。左と中央の松は色白なのに、右の松は赤みがかっています。同じ赤松でも取れる地方・場所(山)、加工によって表情はこんなに違うのです。さらに難しいのは、同じ工場から出る品物でも伐り出した時期やちょっとした加減で微妙に印象が変わること。天然物は本当に難しい。