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ルノー・メガーヌ。
ルーテシアに乗っている娘が、オイル換えにディーラーに行く・・・と言うのでちょうど良い機会を得て、かねて気になっていたメガーヌを見せてもらうことにしました。展示されていたのは深いブルーのGT。1.6リッターのターボ付きのグレードです。
クルマも空いているので試乗していただいて結構です・・・とありがたいお言葉、早速に乗せていただきました。
アイドリングからエンジン音はおとなしい。そんなにスポーツを強調するような音色にはなっていません。乗り込んでみるとお尻の据わりの良いシート。ホールド性も良く、とても出来の良いシートであることが腰痛持ちの私には直感的に分かります。
走り出して途端に感じるのは低速での乗り心地の硬さ。路面の凸凹を忠実に拾って体に伝えてきます。ここまで硬い仕上がりは最近のクルマでは珍しいぐらいです。ところが、少しスピードが出てくると段差はあまり気になりません。硬い・・・と感じるのは、サスがしっかりとストロークしていないとかスプリングが強すぎるのではなくて、トレッド面が固いタイヤをセレクトしているから・・・と思えるような硬さです。
アクセルを踏むとエンジンはとてもスムーズに吹き上がります。モーターのようにスムーズ・・・そう思えるほどにスムーズ。力は申し分ありません。野性的に迫力を持って・・・と言うのではなくて、しっかりとバランスがとれていてフリクションが少ない感じの気持ち良い吹き上がりです。どこからでも力がありますから、この後に出るスポーツグレードのRS(2リッター・ターボ)は一般の人には持て余すことになるのでしょう。
一番の売りはコーナリング。4WS(四輪操舵・後ろのタイヤも舵を切る)付きのこのクルマは、あまりロールもせずに面白いように曲がっていきます。日本でも30年以上前から有る技術ですが、売りになるほど完成度の高いものはなかったように思います。ほんの少しその辺を・・・の試乗ですから真価のほどは請け負えませんが、紀南の国道42号線(高速ではない海辺の道)や峠道などを走る時には本当に楽しいだろうな・・・と思えるコーナリングです。
思った通り(操作したとおり)にクルマが動くことは、クルマ好きにはこの上ない快感です。この感じは10年以上前にゴルフⅤのGTIに乗って以来のもの・・・低速で気になる乗り心地を補ってあまりある運動性能、おもしろいクルマが出たものです。