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ニキータ。

ニキータは1990年のフランス映画。監督は巨匠リュック・ベッソン。
限界のないものが2つある、女の美しさと、それを乱用すること・・・この映画は主演のアンヌ・パリロー抜きでは語れません。彼女の独特な魅力が、ハードなアクション映画をそれだけに終わらせない人間ドラマに仕立てています。
フランス映画らしく、抑制の効いた画面づくりの中で繰り広げられる壮絶な物語。こんなことは映画の中だけではないだろう・・・そう思える現実味を伴って観る者に迫ってくるのはリュック・ベッソンの力量あればこそでしょう。
ジャン・レノの存在も強烈です。後半のほんの少しの場面にしか登場しないのに、特殊な重みで強引に物語を引っ張ります。後の彼の活躍はご存じの通り、どこにいてもそれだけの存在感を示せる人なのでしょう。
フランス映画はやはり独特です。映画の世界もグローバルになった今日では、国境はあまり意識されませんが、30年前にはこんなにフランスらしい作品が創れたのですね。