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雑賀崎漁港 今回の目玉はヒラメとアオリイカ。
雑賀崎漁港には、出漁がある限りほぼ毎週行っています。何しろ、漁船が返ってくると、その場で当日の収穫の魚を市場価格よりはるかにお安く直売してくれるのですから、こんなに新鮮で家計にやさしく、イベントとしても楽しめるお買い物は他にありません。
船によって獲れる魚も違います。似たような漁場で同じように網を入れているんだから似たようなものしか獲れない・・・と思いませんか?ところがギッチョン、現実はみんな少しづつ獲ってくる魚種が違うのです。だから30ほどもあるお店がみんな賑わうのです。
タイならこの船、エビならこの船、貝類ならこの船・・・とそれぞれに得意が違います。よくよく見てみると、タイの多い店(船)にはアジやハゲなどが多く、活けで売っている割合も多いです。エビの多い店にはヒラメやコチなども多く、貝類が得意なお店にはたくさんの種類の貝類と共にカレイなども並びます。
どうしてこんなに偏りがあるのか聞いてみたら、底引きの漁法は同じでも網を入れる海底からの距離が違うのだそうです。直接海底を砂と共に引く船は貝類が多く、少し浮かすとエビやヒラメ類、もう少し上ならタイやアジ・・・といった具合。なるほど、知れば知るほど奥が深い。
ですから、お買い物は一つのお店(船)だけでは完結しません。その日の水揚げにもよりますし、買い手のニーズもありますから、魚が並んでいるお店は一通り足早に見て回ります・・・漁港の端から端まで歩くことになりますが、気がはやっているので疲れは感じません。それどころか、これがまた楽しいのです。
そうして今回ゲットしたのはヒラメ、アオリイカ、赤足エビ、タイそれにアジ。中でも目玉はトレイに入りきらないヒラメとイカ。このサイズになると一般の方々では手を出しにくくなる・・・とかで、どこかの板さん風の本職が手際よく買い付けていきます。売り手の方も、売れるかどうか心配・・・なのだそうですが、今回は私たちがいただくことになりました。ゴチになります!
日曜日になるとたこ焼き屋さんやらクレープ屋さんやらパン屋さんなどの屋台も出てイベント感覚を盛り上げます。結構な量を買ってしまってどうするの・・・とお思いでしょうが、これが大体1週間分の食材になります。メインがしっかりと立つので食事の準備が楽だしかえって経済的・・・とうちの奥さんは言ってます。最近ではタイなどは、開いて干しておいてお裾分けすることもあるようです。かかる手間も楽しんでしまえる、趣味と実益を兼ねたいい出会いに感謝します。