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田辺で棟上げが行われました。
田辺市で木の家の建築が進んでいます。先日、秋の良き日に上棟式が行われました。
6月初めの地鎮祭ではありましたが、擁壁工事が先行し、加えて夏の猛暑と以後の天候不順に翻弄されて、道路との高さを解消する高基礎工事などに手間取り、上棟が秋までずれ込んだ・・・という具合です。そうそう、このお家が延べ面積100坪を超える大きなお家であったことも上棟までに日数を要した理由です。
とにもかくにも、抜けるような青空のもとで無事に上棟が迎えられたのは関係各位のご尽力のたまものです。大変おめでとうございます。
構造材はもちろん紀州材ではありますが、いつもの龍神の林業家から直接・・・のルートではなく、田辺市の山長商店から納品されたものです。山長商店には低温で乾燥させる乾燥機が入っているので、安定して含水率の低い構造材が提供され、さらに材の1本1本に性能が刻印されて出荷されてきますので、設計監理者としてはその辺の安心感は高いです。
もともと山長商店の品物は材の管理が徹底していて、高品質材を提供することで定評があります。低温の人工乾燥が採用されていることもあって色味もそろい、いつもの天然乾燥材とはまた違った感慨を持って構造材を眺めたしだいです。
構造材はすでに木材検査を済ませていますので、色味・目込みや腐れ・割れ、含水率などの項目は確認済です。上棟時には部材の樹種・寸法、仕口・継ぎ手、木組み、金物位置などを中心に確認します。
多くの大工職人たちがせわしく行きかう限られた時間の中で、現場作業の邪魔にならないように気を付けながら確認項目を的確にチャックしていくのは結構大変です。100坪超えの大きなお家となれば尚更です。
元々ものづくりが好きでこの道に入りましたから、建築過程を建て主や職人とともに体験していけるのはうれしい限りです。今から出来上がりが楽しみですが、その前に、膨大な監理作業を思うと責任の重さを痛感します・・・頑張ってまいります。