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大いなる野生!

私たちが寒い堤防のアジ釣りでボウズにあえいでいたときに、どこからともなく聞こえてくる猫の声・・・探してみると、堤防の付け根のあたりに縞模様のトラ猫。その猫がいかにも人なつっこい声で鳴きながらこっちに近づいてきます。ためらわずに体を寄せてきたと思ったら、なんと私のあぐらの中で気持ちよさそうに据わってゴロゴロ鳴きはじめました。最近はすごい猫のブームらしいですが、こりゃあ好きな人の気持ちも分かる。
そうこうしているうちに、長男がベラを釣り上げました。15㌢程の良いカタです。お魚くわえたどら猫を追っ掛けて~・・・とサザエさんの歌にもありますが、とは言っても生の動いている魚などは手に余るだろう・・・と思いつつも前に投げてみたところ、早速にペロペロと舐めはじめたと思ったら、次の瞬間にはバリバリと威勢の良い音・・・なんと頭から尻尾まで何も残さず一気に食べてしまいました。こいつは見直したなあ~・・・私の小さい頃にはどこの猫もこんなでしたが、すっかりペットになってしまった最近の猫には難しいと思えたことを、普通にやりあげて堂々と引き上げる後ろ姿に感心しきり。いやあ~、私の出会った猫には、まだまだ大いなる野生が眠っていたようです。