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海南 紀州漆器まつり Ⅱ。
紀州漆器まつりでの私と奥さんの目当ては、どんぶりと汁椀と丸盆に茶托。どこにでもありそうなものですが、丁度良いものはなかなかに見つかりません。最初に見つかったのは茶托。たくさんの品物の中から、かき分けより分け・・・やっとの思いで、丸い輪を重ねたようなデザインの似たものを5つ選びました。次にあったのが汁椀。木肌がきれいな透明な塗りの品物です。ややあって見つかったのが、木目が面白い丸盆。四角のものはあちこちにありましたが、丸くて丁度良い大きさで・・・となるとなかなかにありません。ここまでどれも透明に近い塗りで、木目や木肌が楽しめそうな品物。しかし、どんぶりはとうとう見つかりませんでした。
木の食器の良いところは、軽くて断熱性が高いこと。焼き物の器は重いうえに熱伝導が高いので、熱いものや冷たいものを入れると、時として触れないほどになります。焼き物の良さももちろん心得ていますが、日常使いで圧倒的に使いやすいのはやはり木の食器です。
お店の方に訪ねてみると、漆器まつりではあっても、並んでいるのはほとんどが実用的なウレタン塗装のもので、本当の漆器だと一桁違いの値段がする・・・のだそうな。それで結構。私は伝統工芸品としての紀州漆器が欲しかったのではなくて、実用性に優れた木の食器が欲しかったのだから。