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職人は減る、機械は進歩する。
街中から職人はいなくなるばかりです。後継者もなく、素晴らしい技術を持ったままに引退する方がほとんど。大変な思いをしながら習得した技術をなんとか若い者に伝えて欲しいと願うばかりです。反対に機械に出来ることはドンドンと増えています。
私の身近なところでは、木造建築物の柱・梁組の基本加工を機械でするシステム(プレカット)などは、20年ほど前の出始めには出来ることが少なく、職人の持つ技術の大切さが際だったものですが、最近では丸太梁の加工や、斜め(勾配)加工が出来るようになり、とうとう最後の砦の梁の伝統継手までが機械で出来るようになりました。写真はプレカットで製作した追っ掛け大栓継ぎ。これからますます出来る継手の種類も増えていくのでしょう。
しかし、加工機械を作っているのも人間ですし、機械に指示を出している(オペレーター)のも人間です。機械で出来ることが増えると、オペレーターの技術がますます重要になり、ただ機械に指示を出すだけではなく、伝統技術に対する理解や習得がもっと深く要求されることでしょう。機械に出来ることが増えれば人間は要らなくなる・・・というのは早計で、やはり人間の役目はまだまだ終わらないようです。