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新しい材料 石。

木は、わりと同じものを習慣的に使ったりしますが、石は元々そんなに使う頻度も高くないせいか、都度都度の調達になります。そんな中でも、外部の階段の上がり框や敷居・束などには、硬くて使いべりがしない花崗岩(御影石)の類を使うことが多いです。仕上げは使う場所によってコブ出し、コダタキ、磨き・・・と必要に応じて変えていますが、色は木の色と合いやすい金錆色(黄色っぽい色)を選ぶことが多いです。
今回探したのは、府中の家のステンレス製のキッチンセットの廻りに使うための石。壁に貼るので硬さはそんなに必要ありません。油が飛んだりしますから拭き取りの容易な仕上げ・・・などと考えていて、いくつかの品物に目星を付け、見本品を取りました。決めたのは黄色っぽい大理石で磨き仕上げの品物です。ステンレスで無機質っぽい空間になりそうなので、少し黄色の差し色を入れて楽しそうな雰囲気にしたいと思います。
私も今回、色や風合いの違ういくつかの見本を取り寄せましたが、タイルや石は必ず見本品で確認することをお勧めします。カタログで選んでいると、私たち設計者でも思いがけない品物を選んでしまうことがあるからです。見本が手元に届いたら、あまり悩まずに直感に従う・・・これがもの選びのコツです。