読みものArticle
のぞみ園生活介護施設 屋内工事
- カテゴリ
屋内では大工工事が本格化しています。床の養生シートの上にかかれているのは間仕切り壁の施工要領や造作材の寸法詳細などの数字です。これらの指示は、大工が間違いのない工事をするために描いたのだそうです。これまで多くの現場を体験してきましたが、床の養生シートの上にこんな注意書きがされているのを見るの初めてです。

なるほど、こうしておけば室内各部屋・各ヶ所の仕事の内容が職人に直に伝わって、間違いなくスピーディーに仕事がはかどることでしょう。規模の小さな住宅とは違って、たくさんの職人が入る現場をスムーズに進めていく現場の知恵なのでしょう。
断熱材も搬入されています。使用されているのはパーフェクトバリアという、半分ほどは衣料のフリースやペットボトルからリサイクルされた材料からできるポリエステル断熱材です。この断熱材の特徴はグラスウールやロックウールなどとは違って人にやさしいこと。だからビニールの袋には入っていません。

ビニールの袋に入っていないということは透湿の抵抗がとても低いということです。透湿抵抗が低い断熱材は室内の湿気を屋外(通気層)に排出するのに大いに役立ちます。建物自体が機械依存なしに屋内の湿気を排出できれば、人にやさしいエコロジカルな空間がエコノミーに出来上がるというわけです。
設備工事も進んでいます。外壁を貫通する配管などは屋内でも防水処置しますが、もちろん外部の防水層でもきっちりとしっかりと防水処理しています。

建築工事が進んでいくと、同時に設備工事も進みます。断熱・気密部の処理以外にも防火区画の貫通部や構造対応などは建築だけではなくて設備にも応分の責任が生じます。現場の意思の疎通は建物規模が大きくなればなるほど大切になります。
- カテゴリ