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木の家工房Mo-Ku ミーティングテーブルのメンテをする。

木の家工房Mo-Kuの1階土間に据えてあるミーティングテーブルは、厚さが10センチほどあって長さ4メートルに近い無垢の杉の1枚天板です。アクリルウレタンなどを塗装しておくと水も吸わずいつまでもピカピカですが、それでは無垢の木らしさが失われてしまいます。そこで、仕上げはこだわりの蜜蝋ワックスのみ。

蜜蝋ワックスを塗っておくと結構水をはじくので、そんなにシミだらけになることはありません。しかし、何年か経つと手垢や汚れなどでそれなりに汚れてもきますので、気の付いた時にメンテをします。

まずは汚れ落としから。濡れ雑巾で少し力を入れてゴシゴシ・・・これでほとんどの汚れは落ちますが、しつこい汚れがある時には電動ドライバーの先にスポンジを取り付けてギューンと・・・さすがの電動はみるみるうちにきれいになります。やってみると結構面白くてあまり苦にはなりません。

ひと通りの汚れ落としが済むと御覧のような状態。経年変化による色変わりはありますが、新品同様によみがえります。もっときれいにしたい場合には表面にカンナを掛けます。ここまですると、まるで新品・・・なんてものではなくて、全くの新品になります。ひと皮むくと新品・・・こんなメンテができるのが無垢の木の良いところです。

表面に塗るのは蜜蝋ワックス。中村設計で使っているのは三重県尾鷲市にある小川幸太郎∞百合子社の「未晒し蜜ロウワックス」という品物。信頼性も高く仕上がり具合もいいので、随分と以前にご縁が出来てからズ~っとこれです。

片手のスポンジにワックスを付けて塗り込んでいきます。もう片手には乾いた雑巾。これで塗ったそばから拭き上げていきます。杉の木は吸い込みが強いので、思った以上に厚塗りしても大丈夫ですが、桧や松、広葉樹の床や家具などに塗る時には厚塗りしないように注意してください。後にベタベタとくっつきがちなのと、虫などが寄ってくることがあります。

メンテと聞くと、とかくおっくうになりがち。気が付いた頃には時すでに遅く・・・なんてことにならないように、楽しみ半分で取り組んでみてください。どんどんきれいになっていくのを見ているとうれしくなったりもするものです。