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台風始末。

台風21号が過ぎ去ってから一週間ほどになります。その後の北海道の地震被害にすっかり目が行ってしまいましたが、近畿地方はまだまだ傷跡が癒えません。被害は関空に限らず、和歌山だけでも数百本の電柱が倒れ、山間部ではいまだに停電が続いているようですし、屋根が飛んだ・壁がはがれた・・・の事例は枚挙にいとまがありません。知り合いの工務店に聞いてみたところ、被害の修復依頼が数十件の単位で舞い込んでいるようです。すでに修復出来たところはとてもラッキーで、現在は調査と見積でてんてこ舞い・・・の状態みたいです。どこの工事屋さんも同じ状況でしょうから、街中に落ちつきが戻るまで2~3ヶ月は掛かるでしょうか。
台風被害などで困るのは、保険が利かない場合があることです。どこかが壊れて水が浸入したような場合には対象になるでしょうが、特殊に強い雨・風による雨漏れなどは対象にならないことが多いようです。建築現場では、通常の雨・風には充分の対処をしますが、下から巻き上がる台風のような特殊な状況を想定していません。保険も同じ理屈で、通常の雨漏れと同じ対応はしてくれません。数十年に一度・・・という諸々の気象状況が頻繁に起こる現在においては、社会を支える仕組みがまだ追いついていないようです。