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A MILLIONMILES AWAY(遠き宇宙への旅路)。

A MILLIONMILES AWAY(遠き宇宙への旅路)は今年の9月に配信になったばかりの新しい作品です。なんだかおもしろそう・・・を判断基準に観るものを探していると、東京ラブストーリーのように30年以上前の作品にあたることも、今回のような最新作にあたることもありますが、私は新旧はあまり気になりません。
写真で主人公は宇宙服を着ています。そう、この物語は小学生時代に、宇宙飛行士になりたい・・・と思った移動労働者の息子が、中年を迎える頃にとうとう夢を実現して宇宙に旅立つ・・・というお話。
宇宙飛行士の書類選考に通ったのは、なんと12回も願書を出しては落ち続けた末の快挙。決してあきらめなかった本人も偉いが、彼の素質を見抜いて定住を勧めた先生、故郷に家を建って家族みんなで一緒に住むという夢をあきらめて彼を支えた家族、書類選考に落ち続ける彼に何が足りないかを気付かせて励まし続けた奥さん・・・素晴らしい人たちに囲まれながらとうとう彼は宇宙へ。
この物語は実話らしい。差別の厳しい白人社会で南米出身の移動労働者が夢を実現することの難しさは言うまでもなく、成し遂げた彼に賞賛は惜しみませんが、それよりも感動することが私にはありました。それは彼を取り囲む家族とそのコミュニティーの在り方。たとえ自分たちとは異質でも絶対に見捨てない、仲間外れにしない強い絆。彼の成功の節目に、家族のみならず何十人もの人が彼を取り囲んで祝福する姿には今でも心が熱くなります。
念ずれば花開く・・・しかし、人ひとりの力には限りがあるのも事実です。人は人によって人となるのだということをいつも胸に刻んでいたいものです。