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印南の家では、今回建物を建つために取り壊した建物を支えていた大黒柱を再使用する。太さが24センチ角の桧材で、弁柄で丁寧に塗装されていた。 これを再加工して、新しい住まいの大黒柱とするが、いくばくの傷は残る。それでも、ご家族のアイデンティティを大切にされて、再使用を決めた住まい手の思いが充分に伝わるほどの存在感を持った柱である。 このような使いまわしができるのも、手加工ならではの利点と言える。