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読みもの
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恋する母たち。

今回ご紹介するのは、あの柴門ふみ原作の、2年ほど前に放映されたドラマ「恋する母たち」。次に観るものを探していて、原作が柴門ふみであることを発見してからは、迷うことは何もなく観始めました。
柴門ふみというと私たちと同年代で、だからなのか共感するところも多く、30年も前の「東京ラブストーリー」に始まり、以後も「あすなろ白書」などの数々の名作を残しています。本職は漫画家さんのようです。
彼女の作品の特徴は、登場人物の人となりと、人と人の関係に起因する微妙でリアルな心の動きをきっちりと描写しているところ。いつも正しい判断ばかりとは限らなくても、なぜそうしてしまったのか・・・が納得できるようにきっちりと示されているところ。ついつい間違いも犯す、でも仕方ないんじゃないの・・・と思わせてくれるところが良いところ。
出演している俳優さんも、しっかりと感情を表現できる芸達者ばかり。いろいろとある3人の母たち・・・そりゃあ母たちも恋ぐらいはするでしょうよ。人間なんだから。子供と亭主はショックでも。島倉千代子でなくても、人生はいろいろあります。いつもドラマみたいには劇的でなくても、人それぞれにそれなりに・・・。
人間はなかなか理屈通りには生きられません。感情で動く生き物です。そこのところをしっかりとみせていただけると、大概のことは面白くなります。でも、それができる人は少ないんだなあ~。