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府中の家 玄関アプローチ。
さて、今日から何日かかけて私の撮影してきた力作写真を材料に、府中の家のことを少しご紹介します。
設計段階で府中の家の外観を検討するときに、一番悩んだのはアプローチから玄関廻りにかけての意匠でした。カーポートも取り込んで大屋根を架ければ、雨の日にも濡れずに移動できて快適。しかしそれでは床面積が増えて工事が大掛かりになり工事費もかさむ。そこで、玄関先に木の骨組みを組んで、その下にアルミのパネルを吊り下げて玄関庇として軽快に仕上げ、カーポートにはアルミの既製品カーポートを設置して、アルミ庇とつながりを取り、雨の日にも濡れずに・・・という工夫で当初の使い勝手を実現することにしました。
玄関へ至る階段はゆったりとした勾配のものを金錆石(黄色い御影石)で造り、両脇には袖壁を立てて、入り口を意識しやすい意匠としました。右側のものは個室のデッキ(縁側)との隔壁を兼ね、左のものは低くして、玄関先の植え込みとの一体感を高めています。
玄関先をカーポートとして利用し、アプローチの途中に植え込みもつけて、玄関を少し道路から遠ざけたことで、建物に奥行きが出せたように思います。