読みものArticle
藪椿の花が咲く。
庭の藪椿の木にメジロがひとつがい。良く見るともう花が咲いている。ここに一つ、ここにも一つ、ああこっちにも・・・大きなつぼみもたくさんある。ほんの数日前まで、喜んで薪ストーブを焚いていたのに。そう言えば梅の時期はとうに過ぎて、早咲きの桜はもう満開らしい。関東では本格的に桜の開花が宣言されたとか・・・すっかり季節に取り残されていたけど、世間はもう春なのだ。
この藪椿は3週間ほど前に府中の家に植えられたばかりの木。育ってきたところから移植されて、さぞや環境も激変しただろうに、それでも時期を知って立派に花を咲かす。なんてたくましい。
たくましいと言えば、実はこれがこのところのキーワードじゃないかと思う。世間は何かとたくましい。(厚かましい・・・ではないので念のため)何をするにしても、たくましくなければ生き残れない・・・今の自分に一番不足しているのがこのたくましさではないだろうか・・・なんて思う始末のたくましさのなさを嘆きながら、花を眺めるのでした。