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大島の平屋 敷地を訪ねる
お声掛けいただいたのは今年の年明け。これから農地転用の段取をして、工事は秋頃からの予定とのこと、それまでの間が設計期間。
クライアントは現在海外にお住まいのお医者さん。近畿一円はあちこちに出かけて行きますが、海外在住の方は初めて。
現場は串本の大島。黒潮の関係か、年間の気温差があまりなく、冬に暖かく、夏に涼しい。住まうには絶好の所だと思う。串本から大島に橋が架かったのは20年ほど前、離島だった頃の風情があちこちに残り、ここで磯釣りでもしながら過ごせるならそれに越したことはない・・・釣り好きの私には心からそう思える。敷地は南北に長く、東の境界に沿って道路が付く。西は一段下がっていて、陽当たりはどの方角も良好。イノシシが出没するらしく、草が茂った敷地の四方はフェンスに囲まれていた。
現地調査の当日は、冬の陽が暖かく、厚着で出かけた我々には汗ばむほどの陽気。土地柄・・・この地での穏やかな住まいのイメージが目に浮かぶような日だった。(伸吾)