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府中の家ができるまで
Process

【♯23】壁の通気層と屋内外の防水・気密工事! ー透湿防水シートー

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前回は屋根の断熱工事をしました
今回は屋外へ移り、外壁の通気層をつくる工事です

府中の家は、外壁と屋根が通気層でつながっており、空気が常にそこを巡っている造りとなっています
日が昇り壁や屋根が日射をうけると、あたたまった空気が外壁の内側にある通気層に上昇気流をうみます
壁の一番下に給気口があり、建物の一番高い位置にある換気棟から、外へ排気されてゆきます

調湿性能の高い無垢の木の醍醐味は、素材自体が呼吸することです
建物を単に高気密高断熱な造りに建てたのでは、湿気を通せない素材を使うこととなり、木の調湿を妨げてしまいます
中村伸吾建築設計室・木の家工房Mo-kuの木の家では、湿気を通せないビニールクロスや断熱材などは使いません
素材の透湿抵抗値(湿気の通しにくさ)に気を配り、かならずよく湿気を通せる素材を選定しています

湿気を通せる素材で建てる木の家づくりにおいては、通気層の果たす役割が非常に重要なものとなってきます
通気層を巡る空気で、壁や天井からでた屋内の湿気を、外部へ排気するためです

府中の家の通気層には、大きくは3つの役割があります
▽日射の熱の影響を緩和する役目
▽湿気を排出する役目
▽風雨の激しい地域特有の、台風など万一の際の漏水へ備える役目

今回は、壁の下地の上に透湿防水シートを張り、通気桟を打って、サイディングで覆うところまでを撮影しました
この上にリシンを吹き付けて、塗り壁風に仕上がる予定です

その頃屋内でも、同時並行して工事が進んでいました
屋内では、壁や床に断熱材を充填する前の気密工事が進んでいます
せっかくの防水・断熱・気密工事も、細部がつまっていてこそ真価が発揮されます
貫通部位の施工漏れがないよう、電気工事・大工工事・給排水工事の業者がそれぞれに専用のコーキング材の色を決め、分担と責任を明確にしながら工事をしました

防水は、屋内側でも念入りに行いますが、屋外では下地の上、透湿防水シートの上、サイディングの上・・・・・・と4重以上の備えになっています

次回はさらに、床と壁の断熱材充填工事が進みます!

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