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木の触り心地は人にどんな影響を与えるか?

木は顕微鏡レベルでみると、中空のパイプ状の組織が並列に配列したハニカム構造を持っていて、このことが木材特有の接触感(触りごこち)を生み出しているようです。
木への接触は生理的ストレスを生じさせにくい、という報告があります。血圧はストレスがかかると上昇することが知られています。木やほかの材料への接触が血圧に及ぼす影響について調べた研究では、木はほかの材料に比べたところ、生理的なストレス状態を生じさせにくい・・・とする研究結果が得られています。
アルミニウム、アクリルなどの人工物へ人が接触したとき、材料が室温の時にも血圧は上昇し、材料温度が高温、あるいは低温の時、血圧上昇はさらに大きくなりますが、木への接触においては室温での血圧上昇は小さく、低温でも血圧上昇をもたらしませんでした。
木の性質は人が直接触れるような用途、例えば床板や手すり、鍋の柄などに適していると言えます。
木は人に優しい、とっても不思議な特性を持った建築材料であると言えるでしょう。