本文までスキップする

読みもの
Article

ないのは木だけではない。

木材が手に入らなくて建築現場は困窮しています。しかし、手に入りにくいのは木だけではありません。給湯ボイラー類もない、ポンプの類もない、便器もない、エアコンもない、照明器具もない・・・そしてとうとう和紙の類もなくなった。
私の事務所では基本、透湿抵抗の高いビニールクロスは使いません。貼り物を使いたいときには、手造り感があって清々しい室内を造りやすい(透湿抵抗の低い)和紙を貼ります。和紙などは特定の産地でしか生産していませんが、そのかわり皆が手を出すものでもないので、「いつでもある」と思っていたら大間違い。こんなものまでなくなった。最近の原油高が災いしたか?それともコンテナ不足で材料が手に入らないのか?理由は良く分かりませんが、とにかく欠品する品物が出て来ました。
マスコミ報道では、仕事がない、失業者がちまたにあふれて・・・みたいな感じですが、建築現場の実感はそれとは異なります。現場(仕事)は結構出ているのに、職人が捕まらない、材料がない、設備機器が手に入らない・・・報道と実感が全く逆とはこれいかに。最近では、住宅の建築費も昨年と比べて2~3割高と言われています。困ったことになったものです。