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【古民家の改修 / 印南町】既存調査 Ⅱ

室内の調査も行う。
100年の間には何度かの改装を経験していることだと思う。直近の改装では新建材を用いてすっかり構造体を隠してしまっている。これは改装された古民家に共通してみられる傾向である。新建材は、見た目はきれいでも寿命は無垢の品物ほど長くない。この建物も床のフローリングなどは糊の寿命が尽きて、頼りなく沈み込む部分が散見される。
この部屋が今回の改装の中心。中庭に向かって、フルオープンとなる木製の大型引き込み戸を新調し、屋根勾配に合わせた勾配天井に衣替え。写真に見えるシステムキッチンは、コンロとシンクが二列に分かれた若夫婦こだわりのキッチンに替わる。(伸吾)