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ガラスの話。

開口部(一般的にはサッシ)の熱損失は、冬場には家全体の50%ほど、夏場の熱気は開口部から入るものが70%を越えるといわれています。また開口部(1枚ガラスのサッシ窓の場合)は一般の壁の1/10程度の断熱性能しか持ち合わせていない、ともいわれています。そして、そんな大事な開口部の部品の中でも特に面積が大きく、大きな影響力を持つのがガラス面です。
最近ではほとんどのお家が複層ガラス(ペアガラス)を採用するようになりました。アルミのサッシ枠にペアガラスを組み合わせるだけで断熱性能は40%ほど改善します。ガラスをペアのLow_E(省エネ仕様)にすると、さらに10%ほど改善します。この数字はアルミと樹脂のハイブリッドサッシにペアガラスを装着したのと同じくらいの数字です。ハイブリッドサッシにペアのLow_Eガラスを装着するとこの上に15%ほど改善しますので、この時点で壁性能の2/3程度の断熱性能は持っているということです。
ペアガラスの間に断熱性能の高いガスを封入したり、ガラス層を3枚や5枚にして断熱性能を高めたサッシもあります。どちらのメーカーにも壁の断熱性能に近いほどの性能を発揮する品物はあるのですが、もちろんいずれも高価な品物です。私たちが費用対効果を考えながらの選択をする時には、全国的にも温暖な紀伊半島に住むという地域性も考慮する必要があります。屋根・壁・床の断熱の性能と、ハイブリッドサッシにペアのLow_Eガラスを組み合わせた開口部の構成で、長期優良住宅にも採用される最上位の断熱性能も遮熱性能も達成出来る訳ですから。