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ふるさとの山はありがたきかな。

久しぶりに実家の草刈りに帰って、フッと見上げると昔よく遊んだ懐かしい山。8歳ぐらいまでは串本にいて、18歳にはこの街(すさみ)を出たのに・・・この景色がこんなに懐かしいのはどこか不思議な感覚です。同じ10年でも、最近の10年と成長時期の多感な頃の10年では重みや感じ方が違うのでしょうか?それとも、自然は人間にそれほど大きな影響を残すのでしょうか?
冬には林の中に自分だけの城を造り、木の実をとって過ごしました。夏には麓の川で鮎やウナギを追いかけました。この山のてっぺんから、木伝いで地面に降りないで麓まで降りてみよう・・・と、なんの拍子か思いつき、人間より猿に近いような遊びを敢行したこともあります。
ふるさとの山に向かひて言うことなし、ふるさとの山はありがたきかな・・・石川啄木の歌がなんだかわかるような気もします。