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本末転倒。

木の家工房Mo-kuからは、山々の様子や畑の様子などたくさんの緑が見えます。のどかな風景は私のとっても気に入っているところなのですが、少し前から南方向の山肌が削られはじめました。またゴルフ場でも出来てしまうのか・・・と残念に思っていたところ、最近になって太陽光発電のパネルが並びはじめました。きれいな緑の山肌は見る影もなく削られて、発電所に変身です。
そもそも、CO2の削減に始まって、大きな意味で地球環境を守ろう・・・という目的で進められてきた自然由来エネルギーの導入です。建物の屋根の上や休耕地を利用するのは良いとしても、立派に自生している緑をなぎ払って作ってしまったのでは本来の趣旨に反してはいないでしょうか。目先の儲け最優先で考える風潮には飽き飽きしていたところに、こんな現実を見てしまっては気持ちも萎えるというものです。
あの山を切り開いて太陽光発電設備を作った人に支払われるお金は、一般家庭の人たちも負担しているのです。つまり、あんな設備は自然破壊だ・・・と日々心を痛めている方々も知らぬ間に徴収されているわけです。自然由来エネルギーも結構ですが、もう少し方法とバランスと規制を考えていかないと、私たちのエネルギー政策は早晩の行き詰まりを見そうな気がします。