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日本国紀。

連休中にはたくさんのDVDを観ましたし本も読みました。マンガ以外ではこの本、百田尚樹さんの日本国紀。「永遠の0」の時のように、とにかく長い前置きがあって最後に怒濤の結末が・・・みたいなのを連想していたら、そうでもありませんでした。割と淡々と歴史について書かれています。小説ではないので、そこのところはそういうことなのでしょう。
日本に最初に人類がたどり着いたのが3万8千年ほど前。長いこと狩猟採集や縄文の時代が続いて、稲作文化を中心とする弥生の時代になってから2千年ほど。当時の日本に一番影響力を持ったのは大陸や朝鮮半島、国として自立したのは聖徳太子の時代(1500年ほど前)だといわれています。
西洋が大航海時代を迎えてからは、まさに激動の時代です。アフリカやアジアの国々が次々と西洋諸国の植民地となっていく中で、日本は奇跡の変革と言われる明治維新を成し遂げて植民地となる事を免れました。国のあり方は、その国がこうありたいと願っている思いとともに、同じ時代に生きる諸外国との関係によって決まっていくのです。時には戦いで勝ち取らなければ自立した国としての存続さえも許されないのは歴史の証明するところです。
ところで、まさに今の時代はどうでしょう・・・どうも何だかきな臭い。一心に諸外国を信じて平和を唱えていればなんとかなる・・・そんな時代でもないような気がします。何か事が起これば、全てを手放して・・・好きにしてください・・・そんな気にもなれない。さて、どうしたものでしょう・・・と考えはじめるときには良い本であると思います。