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サピエンス全史(上)。
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連休中に買った本は2冊。1冊は先日ご紹介した日本国紀。もう1冊はユヴァル・ノア・ハラリのサピエンス全史です。この本をやっと先日読み終えました。本の内容理解に、ふんどしの中刷りがとっても的確に役立つのでご紹介します。
・・・アフリカでほそぼそと暮らしていたホモサピエンスが、食物連鎖の頂点に立ち、文明を築いたのはなぜか?その答えを解く鍵は「虚構」にある。我々が当たり前のように信じている国家や国民、企業や法律、さらには人権や平等といった考えまでもが虚構であり、虚構こそが見知らぬ人同士が協力することを可能にしたのだ。・・・
つまり、サピエンス以外のホモ族(ネアンデルタールなど)を含む他の動物たちが、目の前の現実に個別に対応していたのに対して、仮想のイメージを共有する能力を持っていたために、サピエンスは現実を超えた事態への対応が大勢で(ここが大切)できた・・・と言うのです。みんなの力を結集する能力を持ってして地球の覇者となったサピエンス(人間)はまた、超強力な環境破壊者でもありました。7万年ほど前にアフリカを出てから、サピエンスの至ったところでは例外なく生物の大虐殺(固有種の絶滅)が起こっています。
後に農業革命を成し遂げて人口の大爆発を起こすサピエンスですが、そうなる前は狩猟採取生活でした。私たちはほとんど反射的に、農業革命で豊かになった(幸せになった)と思いがちですが、どうやら幸せだったのは狩猟採取生活をしていたときのようです。集まって暮らすと疫病も流行る、栄養も偏る、人間関係も難しい・・・現在の問題はすでに当時からあったようです。
人間は獣を家畜化して幸せになったが、逆に小麦には家畜化され不幸になった・・・DNA的には大繁殖して種としては成功だが、個人としては幸福感が薄く成功とは言えない。農業革命をして、こう解釈する著者の感覚はとても新鮮です。
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