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日本人の起源。

ある日付き添いで行った病院で偶然見かけたのがこの本。元々この手の本は好きな方なので早速見ていると、好きそうな本やね・・・と娘。買っておこうか・・・の甘い言葉に誘われてついついうなずきました。その場で携帯から発注して、数日もしないうちに手元に届きます。恐ろしい世の中になったものです。
最初に日本列島に人間(ホモ・サピエンス)が、東南アジア方面からたどり着いて約4万年。その後に長い縄文の時代があって、稲作が始まったのが約3千年前ぐらい。徐々に弥生時代に移行していきます。
縄文と弥生の一番の違いは大規模農耕(稲作)による集団定住です。縄文の時代とは比べものにならないくらいに大掛かりな集落が出来はじめました。しかし、不幸はそこから始まった。縄文の時代は狩猟採集生活ですから本格的な定住は晩期になってからで、それまでは季節によって移動する生活です。いかにも不安定に感じるでしょうけれど、これがそうでもなかったようで、研究によっても、栄養状態などは結構良かったようです。ひとつ所にたくさん長く住みませんから、環境負荷は小さく、人々は協力しながら生活を支え、争いも滅多になかったといいます。
ところが、大規模定住の弥生の時代には、集団内で格差が生まれ、他の集団との争いが始まります。ひとつ所に棲みつきますから住環境の悪化が始まり、流行病も蔓延します。思えばここから人間関係をはじめとする現在人の諸問題が始まったのです。
何が幸せなのかは人それぞれですが、種として私たちホモ・サピエンスが段々と萎えはじめてているように感じます・・・くわばら・くわばら。