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第三のチンパンジー・・・?
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この本もまた長男が持ってきました。私をたいがいの自然科学好き・・・と思っているようです。まあ、嫌いではないので夜な夜な読むことになるわけですが・・・。
人間には遺伝的にとても近い仲間がいて、それがチンパンジーです。コモンチンパンジー(いわゆるチンパンジー)、ピグミーチンパンジー(ボノボ)、ホモサピエンス(人間)は本当に近くて、何と遺伝子の98%以上が同じなのだそうです。ほんの2%の違いですが、この2%がとてつもなく大きい。人間の特徴的なところは、芸術を解する(あるいは創造する)ところと、仲間まで(大量に)殺してしまうところ。
人間が地球上に拡散する前の時代(だいたい5~6万年前)にはとてもたくさんの生き物がいました。ところが、人間がアフリカを出て各地に移住しはじめると、途端にたくさんの生き物が絶滅をはじめます。マンモスも大きなナマケモノも・・・大型の草食獣はどんどんと絶滅しました。それらを捕食していたサーベルタイガーのような肉食獣もです。比較的近い時代になると、アメリカ大陸では先住民(インディアン)が、南アメリカではマヤやインカ・アステカの人々が、オーストラリアではアボリジニが・・・今度は同じ仲間の人間までも根絶やしにしてしまいます。
人の世の反映が、はたしてめでたいことなのか・・・作者が人間を第三のチンパンジーと呼んだのは、人もまた自然の一部なのだ・・・という叫び声のように聞こえました。
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