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読みもの
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パイナップルARMY。

ご存じ浦沢直樹のパイナップルARMY・・・と言ってももう35年ほども前のマンガになりますから、知っている方はそれなりの年季の入った方々。YAWARA!やHappy!で浦沢直樹をご存じの方には違和感があるかもしれませんが、MASTERキートンやMONSTERなどが記憶に残っている方には馴染みの良い作品でしょう。作品群や受賞歴を眺めてみるとそうそうたるもの・・・どうやらこの方、天才に間違いなさそうです。
パイナップルARMYの主人公は数々の戦場を生き延びた、傭兵あがりのジェド・豪士。名前からして日系アメリカ人のようで、このへんも私には入りやすい。戦場では数々の武勲をたててその名を知らしめた兵士であったにもかかわらず、けっして無敵のヒーローではないのが良い。地道に、敵を知り己を知れば百選危うからず・・・の教訓をコツコツと実践して戦いに臨みます。何ごとにも準備不足で、その場限りの付け焼き刃・・・的なところがある私としては大いに学ばなければならないところです。
戦闘インストラクターである彼の依頼者が、又どなたも個性的で面白い。緊張とユーモアが見事に相まって、今読んでもまったく色あせない作品です。