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ロッキー。

テレビを見ていたらバックにロッキーのテーマが流れました。元々、特に観たくて観ていたテレビでもないので、すぐにロッキーのDVDを持ってきて観はじめました。ロッキーは、もう45年も前に第1作が発表された大ヒットシリーズです。1作目を観はじめると、当時のことが色々と蘇ってきます。この映画はリアルタイムで3回観ました。
場末の、うだつの上がらない、なんてことのないボクサーが、世界チャンピオンの人気取りのためのほんの思いつきで世界戦に挑戦する・・・という話です。最初は満足にランニングさえ出来ませんでした。登ることがやっとだったフィラデルフィア美術館の階段を、とうとう駆け上がって拳を突き出したときには館内のあちこちから拍手やすすり泣きが聞こえてきたものです。不思議なことに、泣いているのは例外なく男性でした。
2ラウンド持たない・・・と言われながら、ついに最終の15ラウンドまで死闘を戦い抜いたロッキーにはもう勝ち負けは関係ありません。ロッキーには、自分がクズやろくでなしではないことの自分への証明が出来ればそれで充分だったのです。マイクを持って迫るインタビュアーを見向きもせずに、エイドリア~ン・・・と愛する人の名を叫ぶ姿からは、自分を信じて戦い抜いた人間の勇気があふれます・・・いやあ、良い映画だった。
企画を持ち込んで主演もしたシルヴェスター・スタローンはこの映画1作でアメリカンドリームを実現しました。フィラデルフィア美術館の前のロッキーの像は、今もグローブをはめた両手を突き上げて建っているそうです。