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季節はめぐる。

紀の川市の古民家改修の現場には、柿の畑の横を通っていきます。だいたい週に一度ぐらいの頻度で伺うのですが、去年の秋ぐらいから通っているので、畑の様子が段々と変わっていくのを見るのが楽しみになっています。
秋には畑一面に籾殻や稲わらが敷き詰められ、冬越しの準備です。冬場には選定で樹形を整え、春には黄色や白の小さな花がたくさん咲いていました。5月の初めには、ほんの小さな実の赤ちゃんのようなものがたくさん付いているのを見てはいましたが、先日見ると、小さくはあってももう立派な柿の実の形をしています。食べられる実になるのはもうじきのように見えます。紀の川市は全国的な柿の産地ですから、この実たちが全国の柿好きの皆さんの手元に届くのはそう遠くないことでしょう。
人間たちがこうだ・ああだと右往左往している間に、しっかりと季節はめぐって、時間は流れていきます。自然の営みは私たちの考えられる範囲をはるかに超えて偉大です。
生かされて 生きるや今日のこの命 天地(あめつち)の恩 限りなき恩・・・宗教的なことは良く分かりませんが、自然に対した時に、日本人にはとても理解しやすい言葉のように思います。