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びっくり土間の家 春の良き日の上棟です
満を持して、いよいよ春の良き日の上棟となりました。通常、40坪ほどのお家ならば、上棟には土台を敷き始めてから1週間ほどの日にちを要します。そのうちでクレーン作業をするのは最後の2~3日、それまでに土台敷きや木材搬入、足場建てなどが行われます。びっくり土間の家では段取りよく非常に順調に進んで、5日ほどで上棟に至りました。

構造材は全て天然乾燥した龍神材。木柄(柱や梁の大きさ)も、街なかでよく見かけるお家よりは一回り以上大きなものを使用しています。
龍神材の特徴は目込み(年輪幅が細かい)で色味が優しいこと。現場で見上げても写真のようなきれいなピンクの色合いのものがほとんどです。最近では人工乾燥された材料が全盛ですが、人工乾燥材では少し焦げたようなきつね色に揃うことが多く、こんなにきれいな色合いには仕上がりません。色味がいいこと、香りがいいこと、粘り強いことなどは天然乾燥材の強みと言えるでしょう。

1階から上を見上げると、2階の床下地材となるJパネル(杉3層パネル)が見えます。台所の一部や水廻り以外の主要な部屋では、このパネルの面がそのまま天井の仕上げ面となります。Jパネルは構造用合板の代わりに床合成を確保するために採用しました。構造用合板と同等の強度を持ち、2ミリほどの厚みの板をたくさん貼り合わせた構造用合板にない優秀な断熱性や調湿性を発揮します。
3枚目の写真の一番高いところにある梁が「棟木」と呼ばれる屋根の頂上の要となる梁です。この梁が組み上がった時点をもって「上棟」とします。ただし上棟式は、仕事の状況を見ながら大工の区切りの良いところまで・・・などの判断があるために前後することもあります。

棟木の下部と、その一段下(手前)の梁の下部には2重(2段)に梁組がされています。2段目(下部)の梁は、本来の梁(上部の梁)にある仕口(つなぎ目)を補強する荷払い梁です。荷重の集中するところや、万が一の梁の仕口のハズレを防止するためにつけている伝統木造独特の梁です。中村設計では根気よく採用していますが、最近ではとんと見かけなくなった梁組です。