本文までスキップする

読みもの
Article

MOKスクール のぞみ園を見に来てくれました。

MOKスクールとは・・・「まっとうな木造建築」を普及させるための勉強の場。1995 年から、木構造や木質材料の先進的な研究者や実務者たちが集い、共に勉強する場として発足した学びの場です。

中村設計では、MOKスクールの立ち上げに中心的な役割を果たされたエムズ建築設計事務所の三澤康彦(故人)三澤文子の両先生との御縁をきっかけに、2000年前後から私をはじめとするほとんどのスタッフが受講生として参加してきました。

これまでにも何度か、林産地や製材所(加工場)を巡る人気カリキュラム「MOKツアー」の一環として、中村設計で手掛けた建物の見学を受け入れてきましたが、今回は和歌山県の林務課さんからの依頼で、久しぶりにMOKスクールの生徒さんを受け入れることになりました。見学いただいたのは「のぞみ園生活介護施設」です。

この施設で大事にしたことの一つは、地元にある木(紀州材)を、地元の職人の技量で組み上げられるように設計している・・・ということ。大空間を構成するには大径の集成材で建てれば簡単。でも、それには特殊な機械設備や金物や技量が必要で、その建物自体はめでたく出来上がっても、地元の木材産業や職人たちにノウハウを残すことは難しく、地域の持続的な経済発展に寄与できません。

もう一つは、木をはじめとする、土・紙・石などの自然素材での建物づくりです。断熱・気密は現在の建物で特に重要視される性能です。しかし、人が快適に生活するには断熱・気密以外に調湿・蓄熱の性能が大切です。木・土・紙・石などの自然素材は、湿気をうまく屋外に排出する建物自体の工夫と組み合わされて、機械依存の少ない快適な室内環境を提供してくれます。

久しぶりの講師先生で、始める前にはあれこれと段取りも考えましたが、始まってみると伝えたいことがいっぱいで、アッという間に1時間以上が過ぎていました。見学者の皆さん、拙い解説をご清聴いただきありがとうございました。