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びっくり土間の家 木材検査
基礎コンクリートの養生期間(硬化時間)の間に木材検査を行います。木材はすべて龍神産の杉・桧。検査対象は柱や梁などの、構造材と呼ばれる建物の基本骨格を形成する木材たちです。

これらの木は木材市場や製材所を経由せずに龍神の林業家から加工場に直送されてきたものです。流通経路を短縮できたので、建築費の削減にも貢献できていると思います。
中村設計が住宅用として調達しているのは天然乾燥材です。木が成長を止めている伐り旬(冬の時期)に倒した木をその場で3ヶ月ほど葉枯らし乾燥(葉っぱを付けたままの乾燥)させ、荒挽きの後にまた半年ほど桟積みして乾かしたものを二度挽きして加工場に持ち込んでいます。
手の込んだ天然乾燥材を出荷しているのは木材供給の内の2%程度だと言われています。現在の木材供給の主流は、性能数字が安定していて、在庫を長期間抱えなくても済む人工乾燥材です。

中村設計が天然乾燥材を使うのは、色味・香りが良く、シロアリに強くて粘りがある天然乾燥材にしかない特徴にこだわるからです。天然乾燥材で建てた住まいは10年後にも木の香りがします。天然乾燥材の弱みは含水率が高いことですが、今回は乾燥期間も長く確保できたので、充分に含水率の落ちた材を揃えることができました。
2枚目の写真は桧の柱材の小口を撮ったものです。目込み(年輪幅が細かい)できれいな色味の材が揃っています。材の中心あたりに年輪の中心があるのは木が真っ直ぐに育った証拠です。このような材は柱とした使われた後にも曲がりや狂いが少ないと言われています。ちなみに柱材の含水率は10%から15%までのものが中心でした。

今回の木材検査にはクライアントの立会もしていただきました。あまりない機会ですが、そもそもの木材の良し悪しの見分け方や、調達された木の特徴、検査の項目などについてのご説明もできたので良い機会となりました。
木材の加工をしてくれるのは田辺の山長商店です。折角の機会なので、工場内を案内していただきました。原木が搬入されてから、製材されて乾燥されて裁断加工される工程のすべてを見ていただきました。めったにない体験だったろうと思います。