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のぞみ園生活介護施設 内装工事

いよいよ仕上げ工事が本格化してきました。まずは和紙貼りヶ所の下地づくりから。

ボードの継ぎ目部分は他のところに比べると動きも大きいので、後に仕上げ面にひび割れなどが発生しやすいヶ所です。ですから、ビス穴などはパテ処理だけで済ませても、ボード継ぎ目にはメッシュを貼りこんで、その上からパテで抑え込みます。パテも、1回では乾いて痩せてきますので、頃合いを見て2回の処理をします。

どこから貼り始めるかは他の仕事の段取りを見ながら・・・今回は水廻りのエコカラットタイルを貼る職人の段取りが早く着いたので、トイレや脱衣などのエコカラットを壁に貼る小部屋の天井から和紙を貼り始めます。

和紙は優れた吸放湿性を持つので、ビニールクロスに比べて伸び縮みの幅も大きいめ。なので継手はビニークロスなどの突き合わせの継手ではなくて、伸び縮みに強い重ね継手です。2枚目の写真をよくよく目を凝らしてみていただくと、中央付近のダウンライト照明の間を走る2センチほどの重ね継手が確認できると思います。

大きな部屋は屋根形状に合わせた勾配天井で、縦・横の貼り方向に随分と悩みました。和紙はよく見るとつなぎ目がわかりますので、ビニールクロスにはない和紙ならではの悩みです。結局、梁の勾配に沿って登っていく方向に貼ってもらうことにしました。この方向のほうがのびのびと空間を感じることができるように思います。

登り勾配は約7メートルあります。途中で材料を継がずに1枚で貼りきってしまおうと思うと一人では貼れません。脚立足場をうまくだんだんにかけて、3人がかりで1枚の和紙を貼っていきます。職人には大変ご苦労をおかけしますが、現場の苦労でいいものができるのならば・・・と一肌脱いでもらいました。

現場では設計時に想定していなかった色々な事が起こります。仕上がりと費用と工期と施工性などの諸条件を、現実味をもって瞬時に判断していくのが設計監理者の仕事でもあります。怖い仕事ではありますが、やりがいのある仕事でもあります。