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のぞみ園生活介護施設 石工事
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建物には、紀州の木をはじめとして天然・自然素材を中心に採用してきましたので、玄関框やポーチの段石などにも本物の石を採用します。

使用するのは主に、硬くて耐候性・耐久性の高い花崗岩(御影石)の類。ひとくちに、花崗岩・・・と言ってもいろいろで、使用するヶ所やそれぞれが果たす役割によって使い分けます。色は白・黒・赤といろいろある中で、木の風情に合わせて黄色っぽい錆色と呼ばれるものを選んでいます。
最初の写真の上に写っている長い方の石は玄関ポーチの段石として採用した石です。当初は自然で手造り風味の割肌(短い方の石仕上げ)を使う予定でしたが、たくさんの方が通る玄関ポーチであるので段差はなるべく小さくしたい・・・という思いからノミ仕上げに変更しました。割肌に比べると随分と成形がしっかりしていて段差も少ないので安心です。

玄関の上がり框に採用したものは磨き仕上げです。直接屋内の一般床と接しますので、凸凹は許容できません。きれいに研磨されていて艶があり、キッチンの天板や調理台などにも採用される仕上げです。磨き仕上げとすると、色は他の物よりより濃く(黄色く)見えるようになります。
屋外の下屋の柱を支える柱の下の束石は割肌仕上げです。あまり手を加えず、最初に石を割った時のようなおおらかな自然な仕上げとなっています。錆御影と呼ばれるこの黄色っぽい花崗岩は、建物の基礎や墓石にも使われる丈夫な石なので、経年劣化や衝撃による破損の心配が少なくて済み、大きな荷重のかかるヶ所でも使える石です。

たとえば、薪ストーブの下に敷く石は断熱性が高い軽石系の大谷石や十和田石が適し、建物外装などには加工性の良い札幌軟岩などが適します。豪華に仕上げたい時などは大理石などもいいでしょう。人工物が多い最近の建物の中に、天然自然の石や土や木や紙が使われていてホッとする瞬間があります。いずれも私たちの原風景の中にある馴染みの深い素材たちだからでしょうか。今後もこれらの素材とうまく付き合っていきたいと思っています。
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