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のぞみ園生活介護施設 大工工事
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室内では大工工事が進んでいます。間仕切りや敷居・鴨居・枠・額縁などの造作工事です。住宅などの小規模な木造建築の間仕切り・造作工事に加え、建物の規模・用途に応じた法的な要求もすべて満たしていくので少なからず時間を要します。

私たち監理者も、通常の進捗確認に加えて法規制関係の詳細もつぶさに確認していきます。現場はみんな一生懸命ですが、たくさんの職人が入り、勢いよく造っていく仕事ではどうしても手抜かりや確認不足は出てくるものです。進捗に合わせた二重三重のチェックはとても大切です。
壁・屋根には断熱材も充填され始めました。この建物で使われる断熱材はパーフェクトバリアというポリエステルの断熱材です。ポリエステルの断熱材をネットで検索してみると・・・ポリエステルの断熱材は、ペットボトルをリサイクルした安全な繊維で、接着剤を使わず熱で繊維を融着させて作られ、ホルムアルデヒドなどの有害物質を発生せず、チクチクしない、吸音性や透湿性・自己消火性も高いのが特徴で、グラスウールに匹敵する性能を持ちながら、施工者にも居住者にも優しい「次世代断熱材」として注目されています・・・と出てきます。

もちろんそれらのことも大事なことなのですが、私はそれ以外に、この断熱材がビニールの袋に入っていないことを重視しています。ビニールの袋に入っていないので透湿抵抗が極めて低いのです。ですから工夫次第で室内の湿気を屋外に排出することが出来ます。この性能は、室内にビニールクロスを貼って、断熱材にグラスウールを使用し、外壁下地に構造用合板を張った建物では実現できません。

工夫次第で屋内の湿気を減らせるということは、機械に依存しすぎることなく、人に快適な住環境を提供できる・・・ということです。生産現場から最終に使用される建築現場までエコロジカルでエコノミカルなこの断熱材の特質は、今後ますます注目されてしかるべきであろうと思っています。
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