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すさみの家 外構工事
室内の工事はすでに仕上がって、外構工事が始まっています。最後に残ったのは階段の手直しです。この階段はこれまで玄関に向かうものでしたが、今後はこれが勝手口用の階段になります。

鉄部との取り合い部はすでに既存のコンクリートが割れて口を開けていましたので、それらを撤去し、新しく両側の手すりをコンクリートで成型することにしました。この階段を支える鉄骨部分はすでに錆び落とし、新しい錆止め塗装、仕上げ塗装と対応を終えています。
新しい手すりは重くなりすぎないように前回同様に低いもので、安全のためにアルミの手すりを上部に別途取り付けます。コンクリートで造形する部分には鉄筋も配筋してしっかりとした造りです。
コンクリートが打ち終わると次は笠木です。この部分はモルタルでコンクリート構造物の上に新しく造ります。段の踏み面部分も割れが激しく、そのままにしておくと水の侵入で鉄骨の構造体に悪い影響を与えそうなので塗り直します。

これで左官工事はすべてが完了です。この住まいは室内壁の多くが珪藻土塗だったので、左官作業には多くの日数を要しました。ビニールクロスや和紙などの貼りものと比べると手間も時間も工事費も大変ですが、人の仕事跡が残る湿式の左官工事は人間味にあふれ親しみが持てるので、蓄熱・調湿・脱臭・化学薬品の除去などの各効果とは別に、私は雰囲気そのものが好きです。