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再生された古民家に写真撮影に伺いました。
新しく物件が竣工すると写真撮影に伺うことがあります。今回伺ったのは、先日竣工したばかりの堺の古民家再生の現場です。実のところは、竣工日当日に写真を撮らせていただきました。再生前と比べると激変していますし、工事中の様々な思いがリアルタイムでよみがえってきますので、撮りたい場所もたくさんです。

なんせ素人なものですから、ここではこういう狙いでこんな風に撮れるように、あるいはこの部分がよく分かるようにこんなイメージで・・・と事前にあたりを付けるのはむつかしく、本職のようにカットを決めて、今回はこの10カット・・・とかで、入念にセッティングして都度に勝負・・・という撮影は到底できません。
現場を歩きながら印象的なヶ所を見つけてはシャッターを押す・・・という具合ですから、私の方は数で勝負します。そのかわり、本職のカメラマンにはない、造り手(設計者)としての視点がありますので、それが結構役に立っているように感じます。
カメラの選択の条件は、素人がここで一発・・・と思ってむやみにシャッターを押しても絵にしてくれるカメラ・・・という、とっても難しい条件で選びました。いろいろな方の意見を参考にしながら、15年ほど前に購入したNikonのD600です。これに室内では広角のレンズを付けて取ってます。時期が来れば作品集の欄にアップさせていただくことにもなるかと思いますので楽しみにしていてください。

竣工・引き渡し日当日ということもあって、住い手の皆さんはキッチンなどの住設機器の取り扱い説明に聞き入っています。この住まいで一番最初にくつろいでくれたのは末の娘さんとワンちゃんです。このワンちゃんは工事中の現場でも、居心地の良さそうなところを見つけては寝転んでいました。よくよく話を伺ってみると、ベッドの中にまで入ってきてご夫婦と一緒に寝るのだそうです。こいつは自分が犬だとは思っていない・・・というのが住まい手のご意見です。この子たちの安心がいつまでも続くようにレンズのこちら側から願った次第です。