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すさみの家 左官工事
工期の終わりが迫ってきているので、たくさんの職方が入っています。今日入っていたのは大工・左官・外構の各職です。

ご紹介するのは左官工事。この部屋には珪藻土を塗ります。当初は和紙貼りを予定しておりましたが、天井が鉄骨のあらわしなので、万が一の結露に備えて急遽変更したのです。和紙も珪藻土も下地は同じプラスターボードなのでその辺の融通は効きます。
ボードの継ぎ目や大きな段差は、まずパテ埋めしてそこそこに平滑にしておいて、そのうえで本格的な下地造りに入ります。ボードの継ぎ目と同じように、R加工するために入れた役物のヶ所など、後にひび割れしそうなところにはメッシュを張った後にもう一度丁寧にパテ処理して平滑にします。この辺のところがちゃんと出来ているかどうかが仕上げの良し悪しに響くのです。この上に下地塗りをしていきます。

元のタタミ間など、壁が以前に塗り壁だったところは先にシーラーなどを塗布して表面処理した後に下地塗りをかけます。シーラーなどですむ場合には比較的簡単だといえるでしょう。下地塗り材はプラスターです。
元が塗り壁で、その上に下地塗りとしてプラスターを重ね、仕上げに珪藻土を塗ると、湿気調整に有利な材料が3層にわたって厚く付くので、梅雨時や雨の日などの空気が湿りがちな日には、エアコンで除湿などしなくても過ごしやすい部屋になります。

珪藻土は単体でも湿気調整に優れますが、下地がなんであるかもその性能を左右する大きな要素になります。