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のぞみ園生活介護施設 基礎断熱・配管工事

この建物の床断熱は基礎内断熱です。紀南では珍しい基礎そのものを直接断熱する方法ですが、基礎面積(1階床面積)の大きくなる平屋には、断熱施工面積の少なくなるこの方法は費用の削減のためにも適した断熱方法ではないかと思います。

断熱材の施工は、外気温の影響を受けやすい基礎外周部の立ち上がりと、外周から約1メートルの範囲です。断熱部以外のスラブ(床)は特に断熱施工をしませんが、基礎下の地面(地中)は年間を通じて温度の変化があまりないため断熱の必要がないのです。井戸水が夏に冷たく、冬に暖かいのと同じ理屈です。

断熱部分に施工する設備配管類はできるだけ断熱部分を避けて配置しますが、それが出来ないものは断熱材を一部撤去して行います。写真の排水管類(グレーの太い管)は必要があって断熱材を切り欠き設置していますが、給水管(水色の細い管)やヘッダは断熱材を無理に欠きこんでまでその場所に必要なものではありませんので、断熱材の内側に手直しで移設します。配管と断熱材の隙間は吹き付けウレタンなどで補修します。

木造部の建て込みに先立ち土台敷が始まっています。柱や梁はプレカット(機械加工)もできます。しかし、土台だけは現場施工のアンカーボルト・ホールダウン金物との取り合いを正確に計測して行うので現場仕事となるのです。

コンクリート基礎と木部の取り合いには基礎パッキンを挟みます。基礎内断熱のため外周部から外気が浸入しないように、外周部廻りは気密パッキン。内部は空気の循環を促すために通気パッキンと使い分けています。

月末の上棟に向けて少し早いめに土台敷に入りました。事前の準備を万全にして上棟を迎えたい・・・という施工者の思いなのでしょう。