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すさみの家 内装工事Ⅱ
壁の下地が出来始めました。写真は2階の居間の様子です。プラスターボードの上に珪藻土を塗って仕上げます。土らしくコーナーは丸く、柔らかくします。
天井には杉板を張っています。断熱は屋根面で行っていますので、天井のすぐ上には断熱材がありません。ですが、杉板自体にもそこそこの断熱性能を期待しています。天井に空いている穴は照明器具用(ダウンライト)のものです。
柱型や壁際の梁型はヒートブリッジ(熱を伝えやすいヶ所)になりやすいので、断熱処理の上プラスターボード下地で珪藻土を塗ります。この辺は一般の壁と同じです。ただし、今あらわしで見えている鉄骨類は塗装仕上げです。1階と同じように黒に近い色の艶消し塗料を塗って仕上げにします。
脱衣場は水に強い杉板が基本ですが、一部の壁にエコカラットを使用します。白く見えているのはその下地のケイカル板です。エコカラットというタイルは杉板や珪藻土よりさらに調湿機能や脱臭機能の高いリサイクルタイルで、リクシルのヒット商品です。天井はプラスターボード下地の和紙貼りです。
壁の下地が出来て、仕上げ前のこの時期には、キッチンセットも据わります。この家に採用したのはタカラのトレーシアというシリーズです。タカラはオールホーローのキッチンが売りで、お手入れ簡単・高耐久であることが特徴です。下位には木質のグレードも用意されていますが、出来ればタカラならばメーカーとして力を入れているホーローの品物をチョイスすることをお勧めします。
他のメーカーでも同じです。クリナップならばオールステンレスの品物。メーカーがメインで出している品物にはそれなりのアドバンテージがあります。
LDKの一角にある台所コーナーです。ほとんど間仕切りなく居間・食堂とつながっていますので、日常使いの利便性は高いと思います。中村設計の仕事としてはバックの棚(食器棚類)は木製で造ることが多いのですが、すさみの家では諸々の事情からキッチンとセットのものを選んでいます。