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のぞみ園生活介護施設 基礎工事

基礎のコンクリート打設が終わり、所定の期間が過ぎましたので型枠を外します。ちなみに、平均気温が10℃以上20℃未満の場合は6日以上、20℃以上の場合は4日以上養生期間を取らなければなりません。この現場の場合には最後のコンクリート打設から20℃以上を超える日が1週間以上続いていますので、充分な養生期間を確保したといえます。スラブのあちこちに雨水がたまっていますが、コンクリートは水の中でも固まりますので問題はありません。

コンクリート表面はいずれもきれいで、打ち継ぎのヶ所も含めジャンカなどの不具合をおこしているヶ所は見当たりません。立ち上がりの最上部は天端レベラーというドロッとした液体状のレベリング材で土台下の水平を確保します。

アンカーボルトやホールダウンなどの金物設置は、念のため木部の工事に入る前のこの時点で再確認します。金物の種類・寸法などの他に、まっすぐに施工できているか・・・なども確認しておきます。もし基礎に対して垂直に真っ直ぐ施工できていないものがありましたら、真っ直ぐに直します。金物の耐力が落ちないように、コンクリートにクラックなど入らないように・・・の慎重な作業になります。

ほとんどの金物はよく見かける施工性の良い金物ですが、一部見えがかりの太い柱には、金物が目立ちにくいDボルトという緊結金物を使います。基礎部分に事前にシース官という筒をコンクリートに打ち込んでおいて、柱の足元に仕込んだDボルトの埋設部分を、無収縮モルタルで満たされたシース管の中に沈めていきます。こうしてコンクリート基礎にボルトを仕込んだ時と同じだけの引っ張り力を確保するのです。

写真の独立基礎のように見える立ち上がりの中心に仕込まれているのがシース管です。今回の場合はシース管の施工性を考慮して柱と基礎双方の真ん中にセットしました。アンカーボルトが少し立ち上がりの中心から外れているのは、他の金物との干渉を避けるためです。