本文までスキップする

読みもの
Article

のぞみ園生活介護施設 第2回基礎金物検査

コンクリートボリュームの最も多いスラブ(床)や外周部の立上がりのコンクリート打ちが出来ると、ほどなくして内部のコンクリートを打つ用意が始まります。内部の立上がりコンクリートは、一度に施工しようと思うと両方が浮き型枠になってしまうので、外部とは分けてスラブ(床)が出来てから施工します。外部立ち上がりのように雨風にさらされる部分ではありませんので、水の侵入の心配がなく打ち継いでも大丈夫だからです。

外周の立ち上がりコンクリートのほとんどの型枠をまだ残したままで内部の型枠を建て込みます。型枠が出来ると木造部分を緊結する金物を取り付けます。ですから、外周部と同じようにこのタイミングで、ABT(アンカーボルト)HD(ホールダウン)などの金物の検査をします。

金物の規格・寸法・種類などとともに、埋め込み深さ・芯寄りなどもつぶさに検査します。内部には太い柱などもあり、基礎の鉄筋組も複雑です。HD(ホールダウン)などの木部の緊結金物もそれぞれのヶ所により納まりも寄り寸法も違うため、施工も検査も大変です。

最近の木造建築物では、外部にも内部にも構造体である木が見えてくることはまれですが、断熱や調湿ばかりでなく、化学薬品を発散せずダニなどの害虫も寄せ付けず、人の精神安定にも良く作用するといわれる木の良さを充分に享受するために、たくさんの木をあらわしで見えるように設計したこの建物では、通常よく見かける金物だけでは納まりきりません。

そこで、ヶ所ごとに吟味された特殊な金物を採用をすることになるのですが、なかには施工者が、こんな金物使ったことない・・・という金物も採用されますので、施工者に木の家を建てることに対する慣れがなければ大変です。