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のぞみ園生活介護施設 基礎工事 鉄筋組

捨てコンクリートが施工されて、その上にしっかりと墨出しが出来ると鉄筋を組み始めます。まだ組んでいる最中で検査時期には達していませんが、途中経過を確認してきました。

基礎は上部の木組みに合わせてグリッドごとに地中梁で区切られています。一般の立ち上がり部分を地中梁として扱う構法に比べると配筋が少し複雑になりますが、基礎梁を土間スラブの下で組み上げておくと、床下に人が入れるスペースが造れるので、床下作業の自由度が増し、後のメンテの時には事がスムーズに運べます。

最近では、地面と床の高さにあまり差がないスタイリッシュな建物も増えてきました。しかし、何年かの後に必ず必要になる設備の配管や配線のメンテナンスの折には床下で作業するスペースがないため、都度に床板をめくらなければならない大工事となります。どちらが良いのかは使用者の使い勝手や判断にもよりますが、私は今のところ床下にしっかりと作業スペースを設置する方をお勧めしています。

土間スラブの配筋を終えるこの段階では、鉄筋の下にちゃんとコンクリートが回るようにスペーサーも配置していきます。この時点でも防湿シートの裏面にはこのように水滴が付いています。やはり、地面の湿気対策は必要だと感じます。

ところで、一昔前には鉄筋と鉄筋を固定するときに使う結束線は、ハッカーという結束線を引っ掛けてクルクルとまわして結んでいく工具を使う方法でしたが、最近では電動のドリルのような専用器具であっという間に結束してしまいます。

私は仕事柄、若い頃から何回もハッカーでの結束作業を経験して、これの要領よさには幾分自信もあったのですが、こんな様子を目の当たりにすると、そんな自信も吹っ飛んでしまいそうです。