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すさみの家 造作・板張り工事
新しい階段が出来ました。早速養生していますので、全貌を見ていただけないのが残念です。床や階段などは、仕上げとともに養生・・・が鉄則です。あとで養生・・・となると、小さな砂粒などが入り込み、最終段階で養生をはがしたときに、仕上げ面が傷だらけ・・・なんてことにもなりかねません。
階段が出来ると、一気に上下階の移動が楽になります。玄関ホールは中2階にありますので、1階からですと、写真の階段を半階上がって玄関ホール、左手の段裏が見えている階段をもう半階上がって2階ということになります。
敷居・鴨居・枠・額縁などの造作工事も進んでいます。写真は開口部の上の隅の納まり具合です。上部には額縁を付けて見切りますが、縦の額縁は設けずに丸く仕上げる役物で納めています。
壁は珪藻土塗となるところがほとんどなので、いかにも土(珪藻土)を塗っている・・・という感覚を際立たせるために、壁の厚み(土の厚み)を意識しやすいように丸く収めたのです。この部分を木の額縁などで収めてしまうと土の厚みが意識できなくなり、折角の土塗りの素材感や柔らかみが伝わりません。
押し入れや物入の内部仕上げはほとんどが調湿性能の高い杉板張りです。この部分を合板や既製品の押し入れボードなどで仕上げてしまうと、通気や調湿の性能が不足して、物入内にカビが生えたり、収納しているものが痛んだりすることがありますので要注意です。
物入の奥の右端に黒いパイプが降りてきています。これは2階の台所の排水管です。排水・給水や電気設備などのパイプスペースは、通常使う室内に出てこないようにできるだけ計画的に物入れなどに納めます。